2026年7月16日 制約と不純

朝、ホテルで起床。出発時間を10分ほど過ぎている。遅刻である。同行している古物の先輩からの電話で起きた。前日飲んだサイゼリアのワインは言い訳になるだろうかと考え、夜エアコンの効きが悪く、夜中起きてしまって、というのも添えて厚みを持たせてみようと思いつく。ロビーへ行く。結果、「すみませんでした」しか出てこない。言い訳は無い。まあ、やってしまった事は仕方ない。切り替えが大切だ。

朝、東京駅で広瀬さんと合流。老舗の喫茶店に行こうと向かったが、営業開始時間になっても開店する気配が無い。店内に人の気配はあるが、諦める。自分のペースでやるのも長くやる秘訣かもしれない。

広瀬さんと別れる。今月、蒲郡の過去で展示があるのでまた直ぐ会えるだろう。

喫茶店の代わりは立喰い蕎麦。立喰いと書いてあるが、椅子がちゃんとある。座り食いと書いてあって椅子が無かったら文句がでそうだけれど、逆の場合は大丈夫だなとか思う。万札しか持ち合わせが無く、店主が近くのコンビニまで両替に行ってくれた。前時代的だが、好ましい。

古物屋へ行く。めちゃくちゃ格好の良い店。内装も素晴らしい。細かい所に手を加えてあるのが分かるので、色々と質問する。費用が潤沢なわけではないので、ほとんど自分でDIYしたという事だった。制約があるという事は、良い物になる条件の一つ。ハンターハンターでも、制約があると能力の効果が強まる。

東京の現場で製氷機から漏水があったが、工事が原因ではなく、機器の不具合だった事が判明した。良かったと思う。良かったというのは、「原因が分かって無事対処ができて良かった」という事で「うちの責任ではなくてよかった」ではない。責任の問題は、原因と理由が判明してから追及すべきで、まずは問題解決に努めるべきといつも思うが、相手次第な所もある。

東京から帰る。沢山の店に行ったが、建築を本業とする身としてはそれなりに打ちひしがれる事ばかりだった。センスの良い品揃えをする人は、建物もセンス良くまとめる力を持っている。大きな新築や法律論の前では成り立つかもしれないが、センスや思考の領域では建築家の存在は不純ではないかと落ち込んだ。厳しい条件下で、設計デザイン費を自分の為に使って、自前で設えていく空間には説得力があった。

落ち込んでばかりはいられない。それでも依頼してくれる施主がいる。自分にできる事を淡々とやるのみ。学んだ事や思った事を忘れないように、最後に寄った古物屋で一つだけ自分の物を買った。何も学んでなくて、何も思わなくてもおそらく欲しいからという理由で買ったとは思う。つくづく不純であるが、自分のペースでやるのが長続きの秘訣。

最後に 遠征に誘ってくれて、店のアポ取りや運転全てやってくれて、遅刻も許してくれた「過去」の市川さんに感謝。

ってのが先日の飼い主の独り言。ワン。

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